初めてのbefore&afterの写真。

私はずっとメイクレッスンをしていました。多分もう7~8年くらい前から。もちろん始めた当時はここまでがっつりではなかったです。予約が殺到して〇ヶ月待ち!なんてなったのはここ三年くらいの話です。(あ、このHPで初めて私を見つけてくれた人は何のこっちゃいですよね。笑)



始めた当時はこんなにSNSも発達してる感じじゃなかったし、それこそmixiとかでゆるっと募集したり、たいして誰の目にも触れることもなさそうなHPが申し訳程度にあったくらいで、そこまでやりこんではいなかったのだけれど。

土日平日問わず仕事漬けの日々から、子供との時間をちゃんと自分で調整したくて撮影中心の仕事を手放し代官山に自分の小さなサロンを作ってから、もっとちゃんとメイクレッスンもやりたいなと思い始めてそっちを強化していったのだけど、なんせ言葉じゃどんなに私が「バランスが大事」「メイクで変わる」と言ったって、やっぱ百聞は一見にしかずだと思ったんですよね。結局ただメイク教えているだけって思われてしまうというか。まぁそれでも教えてもらいたいって言ってくれる人はいたのだけど。

でも、このお客様をさせて頂いたときに初めてレッスン前のいつものメイクと、メイクレッスン後の写真を撮らせてもらったら、私がいくら言葉で書いても伝わらなかったことが一目で分かるじゃないか!と、なんだか我ながら感心してしまったのです。笑)それが三年前でした。

それからは、本人の確認にも思い出(?笑)にもなるので写真を撮るようになりました。客観視もできるしね。(ただ写真を撮ることでの弊害もでてきたのだけどそれはまた今度w)

私が大事にしているのは“どんな自分になりたいのか”という、自分の求めているものをちゃんと自覚した上で、じゃあそれに近づくには、今の素材(自分の顔かたち)をどう料理(メイク)したらいいのかを考えようねという姿勢。だから、「芸能人の◎◎ちゃんみたいになりたい!」なんていうのじゃなくて、じゃあ◎◎ちゃんのどんなところが素敵だと思うの?というところからその人の好みや憧れ、なりたい理想像をカウンセリングしていくのだけど、これがまた面白いのです。



キレイめで美人な顔立ちの人がカウンセリングシートの“綺麗”とかに○をつけていたりするのだけど、「キレイめな顔立ちだから、こーいうメイクしか似合わないと思って」みたいな“こーいう系統だからこう!”っていう決めつけちゃってる感じ?がよくあって、それこそ「美容師さんにキレイめな顔だから前髪切るのは似合わないって言われた」みたいに、なんか環境(顔立ち)や人から言われたことが一番にきちゃってて、“自分は本当はどうなりたいのか”という自分自身の意志が表れていない事が結構多かったりするのです。


でもよくよく話を聞いていくと、「本当はもっと可愛い雰囲気にしたい」とか「もうちょっと個性を出していきたい」とか色々出てくるのですよ。あと多いのは「きつく見られがちだから本当はもっと柔らかい雰囲気にしたい」とか。


だったらさ、素材をちゃんと生かしつつも願いを叶えるのがプロでしょうって思うのよね。変わり具合は個人差あるけれど、やり方はいくらでもあるので。で、やってみて、本当にそれが好きかどうかを自分で判断することが大事じゃない?やってみなければ分からないし経験にもならない。


だから私は、例えばいくら“自眉は生かす!”みたいな風潮でも、その自眉のせいでなりたい雰囲気にならないのなら、是非変えましょう!レッツ変えましょう!と言います。どんな有名なヘアメイクさんや美容家さんがそう言おうとも、そんな他人の言うことに縛られて何もしないのはもったいないでしょ!と思うのです。色んな考え方や方法があるから、気になったらまずはやってみないと人生もったいないです。


だから、メイクも「似合う?似合わない?」って人に聞く前に、まずは自分がそのメイクをした顔を「好き?嫌い?」ってちゃんと判断出来るようにならないと、自分の軸でメイクができなくなっちゃうと思うのです。そしてその次に「こんな感じにしてみたけど似合うかな?」と聞いてみるのはありです。



SNSが発達してからとにかくもうみんなして“人との比較”ばっかり。もちろん素敵な人を見て憧れたり、そこから学んだりするのはとっても素敵なことだけど、それに流されてしまってはダメだよね。自分と人は違うんだから。



まずは自分自身(自分の本当に求めること)を知ってほしいなと思います。それが自分の判断軸をちゃんと持つということに繋がると思うのです。それには手軽にできるメイクやファッションを通して、その感覚を磨いていくといいんじゃないかな。

My Works / Sachiko Shinzato

ひとつひとつを丁寧に/自分に何が出来るかを考えて目の前にいる人(事)に100%向き合うこと